片付けに関する本は世に数多く出回っています。どうしてこれだけ多いのかというと、ダイエット本と同じで、なかなか答えが見つからない、あるいは片付けたいとは思ってるが現実にはできないからではないでしょうか。今回は片づけるという事はどういうことなのかを考えてみました。
片付けるという事は少ない物や人を大切にするという事です。
少し詳しくみていきます。
目次
片を付けて決着をつける
片付けるとは片を付けるということです。
片を付ける(方をつける)
物事をきちんと処理する。けりをつける。決着をつける。
引用:大辞林 第三版
片付けるという事は、そのものと決着をつけるという事です。常に世の中は変化していきます。自分も成長し変化します。その中で必要な物や必要でない物も、その時々で変化していきます。以前は必要だったけど、今はもう必要ないという事はよくあります。その度、片を付けていくという事をしていき次のステージへ上がっていくのです。
片付けないでいると、自分を苦しめることになります。例えば、成長期の子供であれば体が成長します。それに合わせて古い服は必要な人にあげるか、捨ててしまって、新しい服を着ます。いつまでも小さい服は着れません。無理して着れば体が痛くなり、そこにばかり気が集中してしまいます。本来は考える必要のないことにまでエネルギーを使い、やるべきことを成せなくなります。
物を大切にする
物を捨てられない人は、ものを大切にすることができません。物を大切にする人は必要最低限の物しか持つことはありません。なぜなら、たくさんの物を大切にできないことを分かっているからです。
物が多く存在すると、その一つ一つの価値は低くなります。例えば激安のお店に入ってみると、所狭しに商品が置かれています。物の価値をはかるうえで金額は一つの指標です。所狭しに置かれている商品の値段は安いです。ごちゃごちゃおいていて数十万なんていう商品はありません。
一方で高級店やブランドショップなどに行くと、専用のケースに入っていたり、他の商品との間に空間があります。値段もそれなりにするものばかりで、価値は高くなります。
値段が高い商品でもごちゃごちゃしていると価値は低くなります。逆に値段が低い商品でも数が少なければ価値は高くなります。
ですので値段が高いから価値が高いということではなく、物が少ないところに価値がつくということがいえます。
という事は、ブランド物を買うお金がなくてもそれ同様の価値にすることが簡単にできるわけです。それは必要のない物を捨てるという事です。物が少なくなれば必然とのその物たちの価値は上がります。
人を大切にする
人にも同じことが言えます。兄弟が7人くらいいたとします。現在ではなかなかない家庭ですが、おじいちゃんおばあちゃんの世代ではよくありました。兄弟が多いとそれだけお金がかかります。一方で一人っ子であれば、親がその分を一人に費やすことができます。お金の面だけではなく、気持ちの面でもです。子供にしてみれば有難い反面、親の期待の様なものを感じるため、価値が薄れる方が気が楽なのかもしれません。
物と同じように必要のない人は片付ける必要があります。いつまでもどうでもいい人と付き合っていると、自分の命を消耗することになります。行きたくない飲み会に参加して、友達付き合いも大切だからと、様々な場面で時間を奪われます。その時間がなければ、自分も含めて本当に大切な人にその時間を使うことができます。
物と同じでたくさんの人を大切にするということは出来ません。大切にするという事は気を配るという事です。そこに時間を割くという事です。時間は命の断片です。時間を使う価値のない人とはおさらばして本当に大切な人に時間を使うようにします。
たまに友達自慢をする人がいますが、「自分は人を大切にしません」と宣言しているようなものです。
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片付けるときのコツ
物を捨てる事に抵抗を持つ人は少なくありません。それは正常な感覚で、持つべき感覚です。捨てることで今後無駄なものを買わないようにすれば良いのです。
人の場合、縁を切るという事は勇気のいることです。特に人に関しては縁を切るというより、こちらから連絡を取らなければそれで良く、絶縁宣言する必要はありません。
人は大切にしたものが最後には残ります。お金を大切にすればお金が残るし、人を大切にすれば、人が残ります。たくさんの物や人を同時に大切にすることができる人も世の中には存在します。しかし、ごくごく一部の人で、例えば上場企業をいくつもつくる人や世界に名前を残すような人達です。我々一般庶民ができることではありません。もしできるのであれば、事業を起こせば大成功間違いないでしょう。
人はそれぞれ違います。自分がどういう役割を持っているのかという事は、長く生きていれば分かることと思います。出来ないのであれば出来ないなりのやり方があります。それは必要のないものを捨てる事。片付けることです。
片付けるときのコツは、「迷ったら捨てる」です。迷う時点で必要のないものです。本当に必要なものであれば迷わずに、「必要だ!」と言えるからです。
買い物をするときにも同じ判断でいきます。それは、迷ったら買わないということです。買うチャンスは今後いくらでもあります。たちが悪いのは、迷って買って正解だった場合です。それを習慣にしてしまうと、今度は迷ったら捨てないという思考になります。
迷ったら捨てないという事は、必要のないものが周りに存在することになり、本当に必要な物の価値は低くなります。ですので迷ったら捨てる、迷ったら買わないということをしなければいけません。
片付ける時間がないと感じる
片付ける時間がないのは、片付けないからです。片付けなければいけない環境に身を置いているから時間がないのです。捨てるものを捨てて、身軽になれば時間が生まれます。
例えば、家の中で探し物をしていたとします。部屋がごちゃごちゃしているからどこにやったのかわからないのです。物が少なければ、何がどこにあるかという事もわかりやすくなります。これが家を出る前の探し物であれば、たまったものではありません。「急いでるのに!鍵がない!」管理の問題もあるかもしれませんが、これは家が物で溢れかえっているからです。
部屋の状況と頭の状況は同じです。部屋がごちゃごちゃしていれば頭の中もごちゃごちゃしています。当然忘れ物も多くなり時間を無駄にします。
ですので時間がないから片付けられないのではなく、片付けないから時間がないのです。この負のループを止めるには時間がないけど片付けていくという事をしなければいけません。最初は負荷がかかりしんどいですが、やってしまえばその後待っているのは時間のプレゼントです。時間が増え快適な空間にいることができ、良い事尽くめです。
まとめ
片付けるということは決着をつけることです。物でいえば捨てること、人でいえば関係を断つことです。
密度の高いところは自然と価値は低くなり、密度の低いところには価値が生まれます。
時間がないから片付けられないのではなく、片付けないから時間がないという負の連鎖を一度断ち切る必要があります。