考え方

人の役に立つメリット!「してやる」と「させて頂く」の違いを理解する

2020年2月19日


皆さんは何か人の役に立っていますか?人の役に立っていても「役に立ってます」とはなかなか言いづらいものがあります。一言で人の役に立つと言っても難しいものです。なぜなら役に立ったと判断するのは手を差し伸べられた方で、手を差し伸べた方ではないからです。

人の役に立とうとする思いには意外なメリットがあります。それは希望や好奇心などで満ち、気分がポジティブになるということです。人の役に立つことで逆に感謝できるようになります。

「なんだ、精神論か。」などと馬鹿にすることはできません。自分の精神状態が及ぼす自分の体や周りへの影響、起こる出来事は切っても切り離せないものがあります。このことは人生を長く生きてこられた方に共感していただけるものと思います。よりよく生きるためにはまず自分自身の精神を良好に保つことが近道になるのではないかと考えます。

その中で手っ取り早いのが、人の役に立つということです。

大切なことは「してやる」のではなく「させて頂く」という気持ちです。

少し詳しく見ていきます。

人は誰かの役に立っている

大前提として、人は生きているだけで誰かの役に立っています。どんな人であってもです。「あの人は全然役に立たない」と思うことがあるかもしれません。しかし、それはその人にとって役に立たないと思っているだけであって、誰かの役には立っているのです。人間は生まれながらにして無意識に人の役に立つ能力があるということがいえます。

だからといって、これ以上役に立つ必要はないという事ではありません。この記事でお話ししたいことは、役に立とうとする気持ちであって、結果的に役に立ったかどうかは、された方が判断することですので関係ありません。しかし大抵の場合、役に立とうと頑張ることはそのまま評価されるものです。

小さいころには母国語である日本語を覚えます。「あいうえお」を覚えて簡単な日本語が話せればそれで十分だという人はいないと思います。ことわざや、熟語など少々複雑な言葉を覚えていくことで、自分の気持ちを事細かに伝えることが出来たり、ものの見方が広くなったりして、その結果人生をより良く生きることに繋がるものです。それと同じように生きているだけで役に立っているからと言ってそれ以上何もしないという事は、より良く生きることを放棄することと同じになります。それは自分が楽しめないことに繋がるため、選択肢は「人の役に立つ」という一択となります。

他人のためにすることの方が力が出る

他人をいたわる事は奇麗ごとではありません。イメージしにくい場合は、人にすることは全てそのまま自分に返ってくると思うとわかりやすいです。全てはブーメランです。人の事を悪く言う人は、どこかでその人を悪く言う人が必ずいます。人の事を良く言えば、どこかでその人の事をよく言い、労わってくれるものです。最悪でも敵意を示されることはないでしょう。

自分の事に一生懸命で周りに認められたいと思って行動する人よりも、周りに役に立とうと常に思っている人の方が周りからの評価も高く尊敬されやすいものです。このことは今まで生きてきた中で自分の周囲の人達をみて思い当たる事があるのではないでしょうか。

自分のためだけに行動する人は、結局は周りからの助けがもらえないため、孤立していきます。孤立するという事は不安になりストレスがたまります。会社勤めで孤立すれば首になるという事です。首にはならなくても確実に居場所がなくなります。会社を経営していれば、孤立するという事は売り上げが立たないという事です。こうなれば更に自分のためだけに行動するという事が加速され、悪循環に陥ります。

スタンフォードのストレスを力に変える教科書 著ケリー・マクゴニガル

には人の役に立つことを、「自分よりも大きな目標を考える」や「貢献する」といった表現をしています。

その中で、自分よりも大きな目標について考えると自分の事ばかり考えたときより脅威反応がほとんど起こらなかったことがストレスホルモンの数値から明らかになった。という内容が書いてあります。

脅威反応というのはストレスに曝された時にそれが乗り越えられないものとして、ストレスから逃げようとする反応です。人のためであれば困難であっても乗り越えられる可能性があり、自分のためであればストレスにつぶされやすくなるという事です。

このことから言えることは、人のためにすることの方が自分のためにする時よりも力が出るということがいえます。

受け取る人がいて初めて成り立つ行為

「してやる」と「させて頂く」には二通りのとらえ方があります。

1.何かをしてあげるという行為は、その人が受け取らなければ成り立ちません。ですので「やってやる」のではなく「させていただく」のです。これを勘違いすると苦しくなります。それは後に書く見返りを求めるという行為にもつながります。

2.二つ目がこの記事で最も伝えたいことです。

してやるという事は、自分がなにかをして、そして「やる」すなわち献上するということです。
一方させていただくということは、自分が何かをして、何かをいただくという事です。

当然推奨するのはさせていただくことです。「させて」そして「いただく」。何かをいただく頂き物は、冒頭で挙げた楽しく、希望や好奇心で満ちた心です。あるいは、物質に変化して物としていただけることがあるかもわかりません。

そういう気持ちでいると、感謝すらわいてきます。なぜなら頂いているわけですから。しかし、周りで見ている人は不思議に思っている人もいると思います。その人たちはこのからくりを知らないのです。

させて頂く、全てはここに尽きます。

見返りは求めない

「して」「頂くこと」を進めているのに、見返りを求めないというと、一見矛盾しているように思うかもしれません。

結果として頂けるもので、それを欲しいと思ってやるものではない。ということが言いたいのです。

たとえその場で何かを頂けなくとも巡り巡って結果的に頂くことになりますので安心してください。

見返りを求めないのは、もう一つ理由があります。

相手がお礼をするしないというのはコントロールできないことです。コントロール出来ないことに意識を持っていくと疲れますし、他人に人生を支配されかねません自分でコントロールできる人生がいいか、他人にコントロールされる人生がいいかと聞かれたら、前者を選ぶ人が多いのではないでしょうか。

自分でコントロールできるという事は再現性があるという事です。皆が幸せになり、楽しく生きる権利があります。それを確実なものにするか不確実なものにするかという事です。

まとめ

人の役に立つことは、自分を助けるものになります。

その際に大切なことはさせていただくという気持ちになることです。「してやる」と「させていただく」の違いを正確に理解することが大切です。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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