考え方

正直に生きるメリットを考える

2020年2月8日


正直に生きるというとなんだかかっこいい感じがします。今回は正直に生きるということについて考えてみました。何をもって正直というのか、正直に生きると何が良いのかということをみていきたいと思います。

この記事の結論は正直に生きるということは、自分の気持ちに正直になるということで一概に正直に物事を言うということではありません。ここを分けて考えていきます。自分の気持ちに正直になることで気が楽になるだけでなく、自分の役割を理解でき、本来持っている能力を発揮できるようになります

正直に物事を言う

嘘はついてはいけません!と小さいころに教わりました。何かいたずらをして怒られることがあった時、「悪いことをして怒っているんじゃない。嘘をつくことに怒っているんだ!」と子供たちに嘘をついてはいけないということを教える先生もいました。

しかし正直に物事を言うことは一概に素晴らしい行為とは言えません。

人は嘘をつく生き物

人間の本質を考えれば嘘をつくことは当然です。ほっといたら嘘をつくから、嘘をついてはいけませんよと子供の頃から教えるのです。しかしそれは本当に必要なことなのか疑問です。なぜなら人は嘘をつくように進化してきているからです。

人は言語を獲得したことによって文明を発展させてきました。その過程で、テレパシーのような能力は衰退していきました。このテレパシーというのは直感の更に鋭い感じをイメージすればよいと思います。もし、世の中がなんでも正直に言う人ばかりだった場合、至る所で争い事が起こっていることでしょう。言葉を使うことにより本心を隠し、無益な争いごとを起こさないようになりました。思ったことをそのまま口走るということは、人間の進化そのものを否定することになります。

それにもかかわらず子供の時に「嘘はいけませんよ!」と教えるのです。実際に大人になってどうでしょうか?嘘を全くつかないでやっていけるでしょうか?人と関わることの多い人や大多数の人に指示されるような人は嘘が上手です。

嘘とは

1、事実でないこと。また、人をだますために言う、事実とは違う言葉。偽(いつわ)り。
2、正しくないこと。誤り。
3、適切でないこと。望ましくないこと。
引用:デジタル大辞泉

本人が否定しようが事実と違うことは嘘です。そしてほとんどの人が何かしら嘘をついています。それはトラブルを回避したり、周りとうまくやっていくためです。

例えば服を買いに行って試着したとします。定員は服を売るため、「お客様お似合いですよ。」っと本心でなくても言います。これは嘘になります。しかし、買いに来た客はそれを嘘だとわかりつつもいい気分になります。そして気に入った商品を買います。ここで不幸になった人は一人もいません。モデルのような魅せる職業でない限り、自分が気に入った服を着ればいいのです。人は自分の事にしか興味がなく、少々変な格好をしていても気づかれることはありません。嘘をつくといけないと教えることは、誰かにとって不利益になるからです。しかし誰も傷つかない嘘もあるわけです。

もう一つ例を挙げます。太っている人がいるとします。そしてその人は太っていることを気にしていたとします。健康診断で数値が悪く、同僚にその数値の下げる方法を聞きます。同僚はその人に肥満を指摘し、事細かに肥満の害やそれを解決するために必要な精神の大切さ指摘し間接的にその人をディスります。同僚にそういう答えを望んでいなかったにもかかわらず、質問したことを後悔し、傷つきます。一方同僚は問題を解決してあげたと思い例え言い方がきつかったとしても「だって本当の事なんだから。誰かが言ってあげないと」と得意になっている。

この場合二人とも不幸になります。心が傷ついた太った人と、その人に嫌われた同僚です。それは本当のことを言ってしまったがために起こりました。

嘘をつくつかない、正直に言う言わないは大した問題ではなく、人を傷つけない人を気遣う気持ちが大切なのです。子供には嘘をついてはいけないということを教えるのではなく、人を傷つけるようなことを言ってはいけないということを教えなければいけません

嘘がダメな世界はこうなる

本当に嘘がダメなのであれば法律で定めるのです。その世界での日常での一コマを考えてみます。

ある家庭の夕食で、あまり料理が得意でない奥さんが旦那さんのために必死で料理をします。当然旦那さんもそのことは分かっています。そして作ってもらった料理を食べて、そんなにおいしくないけれど、一生懸命作ってくれたことに感謝して「すごくおいしい!ありがとう!」といいます。すごくおいしいというのは嘘になりますので法律違反となります。

警察に捕まった旦那さんは、後の取り調べで釈明するのです。「味はいまいちだったけど、妻が久々に僕のために作ってくれたことがうれしかったんです。また作ってほしいと思ったから、「すごくおいしい」と言ってしまいました。悪気はありませんでした。反省しています。」
検察「反省してそれで終われば法律はいらないんだよ。起訴します。」

極端な話嘘がいけないとなると、こういうことになるのです。こんなバカバカしいことはありません。いったい誰が不幸になっているでしょうか。不幸になるのを防ぐために法律があり、罰が決められています。おいしいと言われた方は嬉しく思い、食べた方は作ってくれた行為に感謝しています。

嘘をつく行為は一概に良くないということは言えません。人が傷つくか傷つかないかに焦点を合わせるとまた違った見方ができます。

自分の気持ちに正直になる

自分の気持ちに正直になれば心がすっとし、疲れにくくなります。

自分の気持ちに正直になると他人を認めることができ、許すことができます。人はみな完璧ではありません。人の上げ足を取って批判したり、どうでもいいことに首を突っ込んだり、そういうことに人生を費やしている人は多いです。その人たちの顔をみれば、決して幸せそうな顔をしていないことに気づくはずです。

こんなに自分は苦労しているのに!言いたいことも言わず、やりたいことも我慢して、我慢に我慢を重ねて生きているのに!ずるい!という気持ちが根底にあり、そういう言動を引き起こします。ほとんどの方が心穏やかに過ごしたいと思っています。であればどちらを選択するかは明白ではないでしょうか。

次にあげるものは全てバランスがキーポイントとなります。バランスを考えて言動を選択します。

勇気をもって断る

職場で同僚から仕事を押し付けられるという話を聞いたことがあります。しかし仕事を同僚から振られるというのはいまいちイメージがわきません。なぜなら仕事を振る方が格上だからです。それを引き受けることで自動的に格下となりなめられることになります。それだけではなく上司からも仕事を与える側が評価され引き受ける方の評価は低いものとなります。

仕事を振る人は軽い気持ちで振ってきますので、こちらが断っても大したことはありません。

常に我慢して引き受けていても、こちらが頼んだ時に応じてくれない時に初めてバランスの悪さに気づくのです。頻繁に何かを頼んでくる人というのは断りなれているため、こちらも平然と断って問題ありません。現実をたたきつけてやればよいのです。

自分のやりたいことをする

自分がやろうとしていることが、周りから反対されるようなことでも自分がやりたいのであれば、自分の思い通りにやってみることです。「もっと現実をみなさい!」と言われても、それにチャレンジできる環境にいるのであればやってみることです。人に迷惑をかける事であれば慎むべきですが、それでなければチャレンジしてみます。

他人の言うことをやって成功するより、自分が「これだ!」と思っていることをやって失敗する方がまだいいと言えます。

それはどちらを選んでも最後には後悔するからです。後悔するというより、そういう気持ちで気楽にやることが大切です。きばって良い結果など出るわけがありません。

自分に優しくする

自分に優しい人は、他人にも優しくできます。一方で自分に厳しい人は、人にも厳しくそれを強要する傾向にあります。自分に厳しく人にやさしいというのは、仙人のような鍛錬に鍛錬を重ねた人にしか出来ない技です。一般的に人には優しくするのが良いとされています。それは結果善いことも悪いことも巡り巡って自分に返ってくるからです。

まとめ

正直に生きるということは、自分の気持ちに正直になるということです。嘘をつくとか正直に言うとかはまた別の話です。

物事には常にバランスをとる力が働きます。それを理解していれば自分が今どこにいるのか、何をしたいのかがわかります。

自分の気持ちに正直になることで、他人を認め、許すことができます。これもバランスの力によるものです。常に心に余裕が生まれることで心穏やかになり、今まで考えもつかなかった事が思い浮かんだりします。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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