考え方

長い目で見る事の重要性

2020年2月16日


もし、人生が200年あればどういう人生を歩みたいですか?当然現在よりも寿命が長くなれば、少々人生設計というものが変わってくることと思います。

人間の寿命は緩やかではありますが伸びており、今後も伸びていった場合、社会そのものの仕組みまで変わる可能性もあります。寿命が延びることで長期的な視点で物事を考えることが必要になってきます。

長い目で見る事が重要な理由は、自分を大切にすることになるからです。自分を大切にすることは、周りの人も大切にすることにつながるからです。

寿命はまだまだ延びる

昔は人生60年生きたら長生きだと言われていました。もちろんその時代でも80歳と長生きする人はいましたが、それは珍しいことでした。現在はどうでしょうか。80歳というと特に珍しいことはなく、元気で活動的な人も大勢いらっしゃいます。そして100歳以上の人も増えてきました。これは昔では考えられないことです。

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ピンピンコロリの記事でも書いたように寿命は徐々に延びてきて、健康寿命もそれに伴い伸びています。寿命が延びる背景には、栄養状態や医療の発達、教育やテクノロジーなどが関係しています。

その結果、少しずつ社会の仕組みも変わっていきます。高齢になっても元気な方が増えたため、1998年から60歳未満での定年が禁止になり、2013年から雇用する側は、本人が希望すれば65歳まで雇わなければいけなくなり、実質定年退職が65歳となりました。1998年までは55歳で定年退職という企業が大半を占めていました。

年金の支給時期もこれに伴い上がることになります。年金の支給を遅らせるために高齢になっても働ける環境を法律で整備するというのが本当のところかもしれません。しかし実際に健康でいないと働くことは出来ないので、高齢になっても健康な方が増えたのは事実です

人間の寿命は上限がないのかという事ですが、これに関しては様々な説があります。そもそも細胞が生まれ変わる回数は決まっているとしてそこから計算して120歳くらいだろうという説や、ナノテクノロジーの進歩により老化を遅らせることが可能になり、寿命が大幅に伸びる可能性があるといった事も言われています。現在でも既に医療外でそういったことが可能になっています。

これは医療で経済が回らなくなるので、国が認めることはないと思いますが、世界では常にそういう研究がなされて、修復ロボットの様なものが開発され既に人間の体を修復しています。

ただ人間の寿命に上限があることは間違いなく、永遠に生きることはあり得ません。死ぬことがなければ、生まれることもないからです。完全に不老不死のようなことが起これば、それを打ち消す力が働くことでしょう。

社会の仕組みが変わる

寿命が長くなれば当然社会の仕組みも変わります。上で挙げた様に定年退職の時期や年金などもそうですが教育も変わってくると予想できます。

通常中学生までは義務教育です。昔は中学生を出て働く人は珍しくありませんでした。それは経済的に裕福ではなかったため、そうせざるを得ないいう事もありますが、人生大体60年で計算していたためそういうことになっていたのです。国全体が裕福になり、寿命が延び、高校や大学に行く人も増えました。その後の人生が長いため、教育に費やす時間が大きな割合を占めなくなったのです。

これが人生150年となればどうでしょうか?大学を卒業しても、大学院など引き続き学生をする人が多くなるのではないかと考えられます。そして、80歳という人生の半分を過ぎたあたりで再度義務教育が行われる様になります。そこでは健康でいることや、病気にならない教育がされるのです。そのころには国が医療に使われるお金が教育に流れている事とでしょう。医療に使われるお金というのはただただ垂れ流すだけであり、その場だけで終わるのに対して、教育は長期間にわたって効果を発揮するものだからです

国としても80歳くらいで再度義務教育をすることによってその後の人生をより良くし、国の発展のために貢献するというメリットがあります。

結婚する年齢も遅くなる

現在は晩婚化といわれていますが、もっともっと晩婚化することになります。というより、寿命が延びるわけですから晩婚という感覚ではありません。なんかの本で読んだことがありますが、60歳を超えても女性が子供を産む村があるといいます。人間の体はどんどん変化していき、更なる高齢での出産も可能になります。繰り返しになりますが、寿命が延びれば現在高齢といわれる年齢でも高齢にはなりません。昔の人が50歳というとお年寄りと思っていた感覚と同じです。

元服と言って、昔は15歳で成人を迎え一人前とされていました。当然寿命が長くなれば結婚する年齢が上がっても不思議ではありません。

寿命が長くなることでより人間らしくなる

寿命が長くなればより人間らしくなります。それはどういうことかというと、長期的に物事を考える力が備わるからです。例えば良い意味でも悪い意味でも動物は今の事だけを考えて生きています。ところが人間は将来の事を考え一喜一憂したりします。

15歳で結婚して子供を産む。その後子供が15歳になるまで育てて、残りの人生は大体20年ほどです。成人してから半分を子育てに費やすことになります。

現在であってもそうです。30歳で結婚して子供が生まれたとします。大学を卒業するまで22年間子育てをするとします。その時点で55歳です。健康寿命が女性で約80歳ですから残りの人生は25年です。寿命が長くなれば人生における子育ての期間が短くなり残りの人生というのが増えれば増えるほど、自分のやりたいことができる時間が増えてきます。

世間一般で言われる第二の人生という事です。

長い目で見ることになれば何が良くなるかというと、自分を大事にする様になることです。例えば人生60年であれば、「がん」という病気はありませんでした。がんになる前に死ぬ人がほとんどだったからです。しかし、長く生きることになれば病気のリスクも高まるため、自然と無理はしなくなります。

太く短く生きるという事を理想にされる方も多いと思いますが、今は簡単に死ねる時代ではありません。自分を傷つければ病気で苦しむことになって、人生が苦しみで満たされることになります。

もし150年200年と生きることがわかっていたら、タバコも吸わないしお酒もたまにほんの少しよばれるだけでしょう。歯だって大事にしますし、周りの人も大切にすることでしょう。

人生が短ければ周りの人も大切にすることができません。例えば親の仕事の関係で頻繁に転校を余儀なくされる子供が、またすぐに転校するから友達を作る必要がないと感じる感覚です。周りの人を大切にしなければ巡り巡って自分に返ってくるため、自分を大切にすることにはつながりません。

長い視野があるから、生きている間苦しまないでいいように様々なことに対処していくのだと思います。現在10代くらいの人が80歳くらいになるころには100歳というのは珍しくなく、80歳でも普通に働く人がいる世の中になっている事ともいます。ですので、今までよりも長い目で見る癖をつけておくと良いと思います。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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