本はいろいろな気づきをくれるものです。一度読んだ本でも、しばらく間をあけて読んでみると、また違った見方が出来たりします。今回は本について、良いところを考えてみました。
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本との出会い苦痛から楽しさへ
今では毎日本を読む私でも、数年前までは本を読んでいませんでした。その理由はなぜか改めて考えてみると、小学生までさかのぼります。小学生4年の時に1冊を2か月かけて我慢に我慢を重ねて読んで、振り返ってみても全く頭に入っていなかったという経験から苦手意識が芽生えました。間違った読書の仕方をしていたため、本来楽しいはずの読書が苦痛になっていたのです。
学生生活も終わり、社会人となり普通に働く中でなぜか急に勉強がしたくなりました。不思議なもので勉強しない時間が長期間に及ぶとふと勉強したくなるものです。それがちょうど30歳の時です。勉強と言えば「本」ということで、自己啓発系の本を買って読みました。すると昔感じた苦手意識は完全に消え去り、もっと読みたいと思うようになっていました。そこからは今までの人生を取り返すがごとく本を読む生活をしています。テレビも捨て、暇があれば本を読むそんな生活です。
本の読むスピード
当然今まで読んでこなかったので読むスピードは遅く、1冊200ページで4時間以上はかかっていました。それでも自己啓発の本は気分が前向きになれるため、読むのが楽しくてどんどん読んでいきました。200冊ほど読み終えると小説や心理学など様々な分野の本にも挑戦しました。読むスピードも今では200ページなら30分もあれば読めてしまいます。
読むスピードは本に書いてある情報がすでに頭の中に入っていると速くなります。同じ本を2度読むときは2度目の方が早いあの感覚です。同じジャンルの本を10冊まとめて読むと大体書いていることが同じなので、そういう時は読むスピードが一気に速くなります。
本はその著者の人生そのもの
おそらく本を執筆する作業は身を削る感じであろうことは想像に難くありません。すべてを注ぎ込まなければ1冊書き上げることは出来ないと思うのです。100冊200冊などどれだけ多く出そうとも、おそらく1冊1冊は真剣に書き上げているはずです。でないと売れるものではないからです。例えゴーストライターが書いていても、著者として名前が出る以上何度も読みなおし、自分と違う思いが書いてある場合などは消したり修正を加えることになるはずです。ですので本の内容はその人自身だと思って間違いはありません。
ということは本を読むということはその著者の人生を勉強することになります。1人の人間が生きていく中で与えられた時間は決められています。さらに分野も一つの分野で生きていくことになるのがほとんどです。しかし本を読むことで自分の人生では体験しえないものを疑似的に体験したような気分になれます。そいう点で本は素晴らしいと思うわけです。
最近は自己啓発系は読まなくなりましたが、気持ちが前向きになれる本に出合ったら、その著者の本を全て読むことをお薦めします。その著者の本を読めば読むほど著者自身の思考に近づくからです。思考がその人を創っています。何を学ぶというよりも誰に学ぶかということが大切です。本はその人の人生を吸収できるということは大げさな話ではありません。
本の値段は高い?それとも安い?
本は大体1000円から1600円くらいです。これを安いとみるか高いとみるかですが、買う側からすれば妥当な値段であると思います。1冊が3000円位まで高くなると買う人が少なくなり、買う人がいなくなれば本を出版する人もいなくなります。現在はちょうどバランスがいいように思います。
元々本を出す人は、お金を儲けるというよりも自分の思想や体験したことを共有したいがために出版する事がほとんどだと思います。値段を上げることで買う人が少なくなるのはそういった想いから出版している人にとっては損なことではないでしょうか。また逆に安くするのは絶対に間違いで、買った人が本の内容を10吸収できるところが6とか5とか格段に下がることになるため、買い手にとっても損になります。なので今の値段がちょうどいいと思います。
本というのはその人の人生が詰まっていて、その人が経験し感じたことが書いてあるわけです。そういう意味でいえば本は安いです。もしこれが高いというのなら、人の人生は安すぎます。
本と動画との違い
近年勉強するにも動画で勉強できる環境になり、本が苦手な人にとっては良い時代になりました。いろいろな動画配信サービスがありますが、やはり参加者が多いYoutubeがおすすめです。
ここで本とYoutubeどちらが良いかということですが、特に比べる必要はありません。なぜなら動画には動画の良さがあり、本には本の良さがあるからです。楽しい方を選べば良いと思います。
それを踏まえたうえで私の見解を述べると、まだ今は圧倒的に本が優位であると考えています。動画の場合はそれを作る作者の力量によってしまう面があり、これが一番大きいです。人それぞれ感じることが違います。人によって必要なことや必要でないことがあります。その取捨選択を自分で出来ないのが動画です。動画にする時に既に取捨選択されたものが作られ、その動画を見ている時点で情報量は少なくなります。
更に人間は想像力を働かせる生き物です。実際に見たり聞いたりするよりも、想像を働かせる方が感じることも多くなります。文字がまさしくそれで、想像力を膨らませる力があるのです。
処理スピードでも本が上回ります。動画の場合は2倍速までしかできず、更に音声も発信者にもよりますがクリアではありません。本は慣れれば速く読めるので、入る情報量も断然本の方が多くなります。
とはいえ動画であっても素晴らしい配信をされている方も大勢いて、本が読めない状況例えば車の運転中などにラジオ代わりとして聞けるので便利です。あと解説系のものであれば、かみ砕いて説明している動画の方がわかりやすいです。とにかく楽しい方を選べば良い、これに尽きると思います。
これからの時代、動画コンテンツに関しては増々充実し、そのうち本を読む人よりも動画で物を知る人口の方が多くなるのではないかと思います。そうなったとしても文字から得られるものは情報だけではないため、おそらく私は出版される本がある限り本を読んでいる事と思います。
アマゾンを活用する
私の場合本を買うのはもっぱらアマゾンです。昔は書店に行かなければ買えなかったのが、今では家にいながら買え、翌日にはポストに入っています。
何回か買い物をしていると、アマゾンには「あなたのお買い物傾向から」という機能があり、その人が買ったものの傾向からおすすめの本を教えてくれるという便利なものがあります。そこに載っている本から買うのを決めるというのも良いと思います。
もし本選びで迷ってしまった場合、私は買うことにしています。それは今まで迷って買った本が良くなかったことはないからです。逆にこれだ!と思って買った本がいまいち想像と違ったことは多々あります。最初の印象と違うところはどこか人間同士の関係と似ていて、買って読んでみなければ分からないというのも本の良さなのかもわかりません。
まとめ
題名に挙げた通り「一生でたくさんの人生を歩む方法」それは本を読むことです。本にはその人の人生が詰まっていて、それを経験することができます。
人間一人の一生は限られた短い時間です。その中でいかにたくさんの人生を歩めるか、そこに感動が潜んでいる事と思います。
何事も難しく考える必要はありません。楽しいことが一番です。