たばこは百害あって一利なしともいわれています。しかし、たばこを吸う人の話を聞くと、ストレス解消になるという人もいます。ストレス解消になるのであれば、それはメリットといえるでしょう。そうなれば一利あることになりますが、それは本当なのでしょうか。今回はたばことストレスについて見ていきます。
目次
環境が大部分を占める
たばこをどうして吸い始めるのか、吸い続けるのかということを考えてみます。喫煙者も生まれながら喫煙者だったわけではなく、ある時点から喫煙を始めたわけです。
人にはもともと持って生まれた素質というものがあります。性格や感じ方、体質などです。吸っても依存症にならずにすぐやめれる人と、依存症になってなかなかやめられない人が存在します。
少したとえ話をすると
「種を植えても栄養のある土や水がなければ育ちません。」
ここで言う種はその人の持っている素質、すなわちたばこを吸ったらやめられない人のことです。
土や水はきっかけ、すなわち自分のいる環境です。
二つが合わさらない限り芽が出ません。もともと依存症になる素質がある人でも、きっかけさえなければ、吸うこともありません。家族や友達など周りにたばこを吸う人がいなければ、自分も吸う確率が低くなります。逆に周りの人がたばこを吸っているような環境にいれば、おのずと自分も吸う機会が生まれてきます。
このように、たばこを吸うか吸わないかということは環境が大きく作用しています。
環境のほかに大切なものがあります。それは知識です。環境はコントロール出来ないこともあります。例えば子供であれば、家出しなければその環境から抜けれないというような感じです。
一方知識は自分でコントロールできます。いかにたばこが無意味で、なぜたばこが合法で認められているかなどを知れば吸う機会も減る事でしょう。
たばこを吸うからストレスが発生する
たばこのストレスに関係しているのはニコチンです。
たばこを吸って数秒後、ニコチンは脳へ届けられて快楽物質のドーパミンを出します。このドーパミンが、たばこを吸う時の快感になります。ニコチンの濃度が下がればドーパミンの分泌量も少なくなるため、再びニコチンを摂取したくなります。これが禁断症状といわれる症状です。
禁断症状は落ち着かないやイライラなどの症状として現れますが、これをストレスと感じ吸うことで収まります。ドーパミンも出て快楽状態になることも相まって、喫煙者はたばこを吸うとストレスが解消されると勘違いするのです。
言葉は同じストレスでも非喫煙者のストレスと喫煙者のストレスは根本が違います。元々たばこを吸うことがなければ発生しないストレスなわけです。
たばこを吸うとイライラが収まるという記憶は、禁煙を成功した後でも、ふとした時に頭をよぎります。イライラすると瞬間的にたばこを吸いたくなるのです。それはイライラしていたものが、たばこを吸うことで収まった記憶があるためです。
たばこを吸っていた人が禁煙に成功した後のストレスは、喫煙時よりも少なくなくなることは言うまでもありません。
自分で如何様にも変えられる。まずは知る事
素質というものは先天的なもので、環境と知識は後天的なものです。先天的なものはどうすることもできませんが、後天的なものは今からでもどうにでもなります。環境が悪ければ環境を変えることができるし、知識があれば選択の幅が増えたり考え方も180度変わったりするものです。
具体的に言うと、環境の占める割合が大きいということを知っていれば、今の自分の環境はどうなのか考えることと思います。良くないと思えば引っ越しや職場など環境を変えることもできます。これはたばこを吸う吸わないといった話に限りません。
・ダイエットするときは運動してはいけないと知っていたら、それを踏まえたダイエットの仕方を考える。
・X線はがん発生装置であるから、エックス線検査は受けないようにする。
などなど、知ることによって次はどうすればいいのか考えたり対応策を練ることができます。
まとめ
喫煙者はニコチンの欠乏からくるストレスも、普段感じるストレスと同じものとして感じてしまいます。
その結果たばこを吸うことでストレスが解消すると勘違いし、本来感じるはずのない無駄なストレスと闘うことになります。たばこを吸うことでストレス解消になるどころか、ストレスが増すことになります。