健康

受動喫煙の危険性。吸う人の権利と吸わない人の権利

2019年12月18日


たばこを吸うのは大人個人の自由で誰かにとやかく言われる筋合いはありません。様々なリスクを考慮して判断しているはずだからです。しかし受動喫煙はどうでしょうか。受動喫煙によって健康被害がでるということも良く目にします。吸う人の権利は守られてもいいとは思いますが、吸わない人の権利はより手厚く守られるべきだと思います。

近年は加熱式たばこというものもでてきて、日本ではかなり浸透しています。有害物質が何パーセント減のような感じで売り出されているようですが、それについても触れたいと思います。

能動喫煙と受動喫煙

喫煙するかしないかは、喫煙の健康への影響・リスクに関する情報に基づいて、個々の成人の方が決めるべきものです。
引用:JT 能動喫煙

たばこが合法と認められている限りは、まさにその通りだと思います。しかしJTのホームページには能動喫煙という項目はありますが、受動喫煙のJTとしての考え方が載っていません。検索をかけて引っかかるのは、各地の受動喫煙防止条約可決についてのコメントばかりです。たばこを販売する側として受動喫煙の考え方というものがあるはずです。どこかにあるのかもしれませんが、ぱっと見つかりません。おそらく受動喫煙に対しての見解は、かなり矛盾に満ちたものであると想像します。

受動喫煙によって健康被害が出るとなれば、それはその人に対して危害を加える行為です。通常、物理的に他人に危害を加えれば逮捕されます。それと同じように受動喫煙によって、他人に危害を加えた場合逮捕され刑事罰を科せられるような法律があってもおかしくありません。今のところそういう法律はないようですが、条例レベルで罰則のあるものも出てきました。

日本は先進国の中でたばこの規制がかなり緩いですが、近年少しずつ厳しくなってきました。来年2020年には東京オリンピック2025年には万博が開催される予定になっています。それに合わせて日本も徐々に、世界標準に環境を合わせていこうとしているのです。大阪府受動喫煙防止条例

喫煙者が悪いと言いたいのではありません。何かのきっかけで吸うことになって、依存してしまう。やめようと決意し禁煙を試みるが、毎回挫折する。その理由は意思が弱いからではなく、たばこに含まれるニコチンはコカインやヘロインなどの麻薬に匹敵する依存度があるからです。

麻薬は違法だが、たばこは合法という意味の分からない仕組みになっています。コンビニでたばこが買えるというのもおかしな話で、おそらくこの先、コンビニでの販売も規制されるのではないかと思います。時代の流れがそうなっているからです。少し前まで自動販売機でだれでも買える時代があったのですから。
数十年単位でたばこを吸う環境は更に小さくなっていくと思われます。

そして数百年後の未来では「たばこという毒物は普通に販売されていて、だれもが手に入れることができる時代がありました。」と近代史として載っている事でしょう。驚くのと同時に、未来の人はたばこを通して既得権の恐ろしさと人間の性質を学ぶのです。

受動喫煙の健康被害

たばこには約5300種類の化学物質とその中に発がん物質が70種類も含まれています。
がん・循環器疾患・呼吸器疾患・母子への影響・未成年者などへの影響があります。

副流煙に含まれる、ニコチン・タール・一酸化炭素などの物質は喫煙をする側の主流煙よりも多く含まれているといわれています。

日本では受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡
厚生労働省

受動喫煙の健康被害は科学的に証明されていて、日本では年間1万5千人が受動喫煙で死亡しています。健康被害が科学的に証明されているということは、望まない受動喫煙は暴力を受けることと同じです。

加熱式たばこ

加熱式たばこは従来の紙巻たばことは違い有害物質が抑えられた製品であることは事実の様です。しかし、全く無害かといわれれば、有害です。

問題は加熱式たばこは、たばこではないという認識をしている人がいることです。それは本来喫煙場所でないところが喫煙場所になる可能性があり、非喫煙者が受動喫煙の被害を受ける可能性が高まることを意味します。

受動喫煙の虚血性心疾患のリスクは喫煙とは無縁の人より1.3倍のリスクがあります。がんのリスクや脳卒中のリスクもあがります。「たった1.3倍か」などど思ってはいけませんなぜなら人によって感受性が異なり、少しの化学物質で人体に影響が及ぶ人もいるからです。ですのである人にとってリスクは1倍かもしれないし、ある人にとっては5倍10倍に成ることさえあります。

その人が被害を被り病気になったとしても、それを受動喫煙が100%原因だと科学的に証明することはむつかしいのです。裁判で勝つことも難しいでしょうし、それ以前に健康を損ねて時間という命を奪われることは避けねばなりません。とにかく非喫煙者は、近くに寄らないことです。

実際加熱式たばこが売り出されて、十年もたっていないので統計がありません。数年で健康被害が出るのであればそれは完全な毒物です。数年数十年体に有害物質が蓄積されていくわけですので、子供がいる家庭や喫煙を望まない人がいるところでの喫煙は禁止されるべきです。

非喫煙者の人口が断然に多い

非喫煙者の人口が断然に多いです。それは世界で実施されているたばこ規制の結果を見てもわかります。

世界各国で飲食店などで禁煙を実施しても売り上げは横ばいかむしろ増加しています。日本でもほとんど変わらないか、むしろ増えているというところが大半を占めています。

日本国民の82%もの人が非喫煙者であることを考えると当然と言えば当然です。

受動喫煙防止対策徹底の必要性
厚生労働省

最後に

喫煙をする人の権利は認める代わりに、喫煙を望まない人の権利を認めてくださいよ。というスタンスで受動喫煙について書いてみました。

望まないのに煙を吸わさせる行為は、暴力そのものです。一番いいのはたばこを麻薬と同様違法とすることですが、せめて日本も海外先進国レベルまで規制すれば受動喫煙の被害も格段と減ることでしょう。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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