せっかく就職できた会社も、勤めてみれば自分に合っていないと感じる事があります。そんな時はやめるべきか、しばらく続けるべきか迷うことになります。今回は合わない仕事を辞めるべきかどうか、またその理由を考えてみました。
殆どの場合は合わない仕事は即やめることが正しいです。その理由は、自分にとっても、雇っている側にとっても不幸だからです。そのために試用期間があります。ただし、例外があり、新卒など若い人の場合、合わないことはむしろ人生の糧となり、時間の無駄にもなりません。雇う側も若い人を採用する場合、ある程度覚悟はできているものです。
大まかではありますが、年齢で分けてみました。少し詳しく見ていきます。
目次
辞めたくなる理由
就職した会社でいざ仕事が始まってみると、合わないと感じることがあります。いくつかやめたくなる理由を挙げますが、結局は能力に集約されます。能力がないために他の理由もできてしまい、辞めたくなるのです。
そもそも辞めたくなるというのは、他の道を選べばもっと自分にとって良いと思っているからです。本当にそうなのかということを考えます。
自分の能力がない
仕事をしてみて初めて分かることもあります。若ければ当然やることなすこと初めてのことが多いです。そこで自分が周りよりも能力がないと分かります。
他と比べて優劣をつけることは、皆学生の頃から経験があります。学業の成績は常に順位で示されていました。一クラス30人や学年100人規模で順位がつけられます。ですので、一番上も難しいかわりに一番下になることも難しいものです。それは全体の数が増えれば増えるほど上には上がおり、下には下がいるからです。
しかし会社の場合、務めた先が大企業でもない限り母数が少ないため、比べる人が少なくなります。そのため、自分が劣っていれば一番出来ない人になります。(本来は劣っていると言い方は正しくありませんが、比較するために)あいつは出来るのに自分は出来ない。相対的に評価された場合、同期の人よりは仕事が出来ない人となってしまいます。
学生の時とは違い、全て結果でみられます。「頑張ったね」などと言うことは関係がありません。頑張ったということはどうでも良く、会社は頑張ってなくても結果を出す人を欲しています。そして会社は会社に利益をもたらしてくれる人を大切にしまします。これは当然の話です。能力が低ければ足手まといとなり、やがて自分で自分の将来を不安視し、辞めたくなります。
周りとうまくやっていけない
通常は能力がなくて周りに迷惑をかけ、周りとうまくやっていけないという負の連鎖になることが多いです。
ところが稀に能力が有っても、会社の人とうまくやっていけないこともあります。能力が有り会社に貢献している人であればそこまでひどい事にはなりません。圧倒的な能力が有れば、上司に相談すれば必ずその人を大切にします。なぜなら、会社に利益を生み出してくれる人材でやめてもらうのが惜しいと感じるからです。
それでも同僚から浮いた存在であったり、ましてや上司からのハラスメントなどの問題があれば、会社に居ずらくなります。そうなれば辞めたくなります。
身体的にきつい
仕事の量が多いと、勤務時間も長くなり、やがて体が悲鳴を上げます。体と心はつながっているため、精神的にも病んできます。
結局この場合も能力と関係してきます。能力が有れば仕事の量が多いと感じることは無くなります。同じ人でも能力のある人は短時間で仕事を終わらすことが出来るからです。
朝起きて通勤から帰宅までほぼ丸一日を会社に命を注ぎます。もちろん給料をいただいているから当然の話ではありますが、身体的にきつくなると、「このままではヤバイ」と思い辞めたくなるものです。
10代から20代は踏ん張る
若い間はちょっとやそっとの事で自分から辞めることはしない方が良いです。あまりにも勿体ないといえます。今の時代、強制労働ではないはずです。そして、その職場も最初は自分で選んだはずです。何かしら良いと思って入社したけどなんか違うということで辞めたいということです。
若い間は全てが勉強で、会社に明らかな損害を与えないのであれば、やめる必要はありません。むしろ、自分の為に辞めてはいけません。
雇う側も、それはある程度覚悟はしているはずです。なぜなら、その人たちも若い時代があり、いろいろな経験を積ませてもらっているはずだからです。例えば、私が雇う側だとしたら、少々能力が低くてもここをやめた後の人生の役に立つように教育しながら働いてもらうことを考えます。私もそうしてきてもらったからです。
父母の恩のところで話をしましたが、恩はその人に返せないことが多いです。Aという人から受けた恩はBやCという別の人に廻していかなければいけません。私がしてもらった様に、若い人に対して接することになるでしょう。
雇う方もそれくらいは覚悟して若い人材を雇っています。少しきついですが、必ず今後の人生の役に立つため、本当にきつくなるまでやめない方が時間が無駄にならずに済みます。結局違うところに勤めても同じような問題が起こります。そうなると、本当に時間の無駄になります。ですのでしばらくは続けてみます。
30代からは即辞める
年齢を重ねれば、自分の考えというものが固まってきます。
30代で新しい会社に就職するということは、色々な事情があるかと思います。
例えば、病気で退職を余儀なくされ、体調が戻ったから仕事をしたいとか、育児で子供がある程度大きくなったため仕事がしたいなどです。
ある程度の人生経験があれば、自分が合わないと感じたらすぐに辞めるべきです。そのために試用期間というものがあります。10代や20代のような甘い考えは通用しません。それはお互いのためになりません。
仕事がなかなか覚えられなかったり、結果が出なかったり、全ては能力です。人には悪いところがある反面、必ず良いところがあります。それを生かせる仕事を探します。
雇う側は無理に引き止めない
辞めたいと言っているのに、何かにつけて辞めさせてもらえないということがあります。勿論辞めようと思えば辞めれるのですが、うまく引き止められてしまうのです。
会社にとってみれば必要だから引き留めているのかもしれませんが、辞めたいのであれば強引に辞めるべきです。雇う側も一回は引き留めてもいいのかもしれません。「辞めたいんです」「はいよー」ではあまりにも冷たいからです。
しかし2度目であれば辞めさせてあげるべきです。雇う側にも都合はあるかもしれませんが、その人にはその人の人生があります。家族があり、それぞれ意志があります。必ずどこかで必要としている人がいます。
人は好きな人同士がかたまって生活していることは、周りを見れば明白です。自分の周りに嫌いな人がいれば排除しようとしたり、できるだけ関わらないようにしようと努力しているはずです。その人が嫌だというのであれば、辞めたいというのであれば、気持ちよく辞めさせてあげるべきです。そして、その人も辞めさせない力が働いているのであれば、無視するべきです。強制的に労働しなければいけないという法律など有りません。辞めたいのであれば、辞めるべきです。
言葉には魂が宿っています。言霊とも言い、良く知られた話です。辞めたいということは、マイナスの事ではありません。次につながるもので、むしろプラスに働くものです。しかし、何度も繰り返すことで、マイナスに変化し、雇う側雇われる側双方マイナスのオーラで包み込まれます。お互いの為になりません。
殆どの会社が人手不足です。人が余って余って仕方がないという業界はないのではないでしょうか。飽和していると言いながら、実はレベルの高い人がいなかったりするものです。結局は飽和していないのです。例えば柔道整復師は何年も前から飽和状態だといわれています。ところが、腕のいい柔道整復師は数が少ないです。それは人手不足と言わざるを得ません。
殆どの会社が人手不足である以上、自分の合うところが必ずあるはずです。もし、無いのであれば、自分で作ればいいのです。ただそれだけの話です。
まとめ
仕事が合わない、辞めたくなるということは、他にもっと自分に合う仕事があり、良くなると思っているがために起こる思考です。本当にそうなのかをまず考えます。
20代で若い間は、辞めたくても耐えれるのであれば、続ける方が今後の為になります。違う場所に移ったところで必ず同じ問題にぶち当たるからです。
30代以降で思考が固まっているなら、辞めたい場合はすぐに辞めるべきです。雇う側、雇われる側双方にとって良くありません。
人は欠点ばかり目立つものですが、必ず良いところがあります。その良いところを欲している会社がどこかにあるはずです。