考え方

科学的根拠(エビデンス)は本当に必要なのか?感覚を大切にする習慣を身につける

2020年1月14日


最近は何でもかんでも科学的根拠と言われる世の中になってきました。証拠は?それのエビデンスは?で、根拠は?

科学的根拠を完全に否定するつもりはありません。むしろ科学的根拠というものは大切です。しかしあまりにもそれに注目するため、大切な何かを見落としがちになります。

その大切なものとは感覚です。昔は今みたいに科学が発達しておらず、科学的根拠などの証拠はありませんでした。そして現代になり、昔に確立されたものが科学的根拠として証明されつつあります。

あまりにも最近違和感を覚えたので、科学的根拠(エビデンス)について考えてみました。

科学的根拠とは

科学的とは
1、考え方や行動のしかたが、論理的、実証的で、系統立っているさま。
2、特に自然科学の方法に合っているさま。
引用:goo辞書

科学的根拠というのは論理的、すなわちきちんと筋道を立てて説明された根拠や証拠のことをいいます。単純に根拠や証拠と解釈するとわかりやすいです。

エビデンスとは英語のevidenceのことをいい、これも根拠や証拠、証言などの意味があります。

医学で使われる際に、エビデンスとは通常「科学的根拠」のことを言いいます。治療法や薬がどれくらいの効き目があり、安全度はどれくらいかなど、確率を示すものとして用いられます。

あくまで確立であり、その人に合うかどうかというのは関係ありません。治療であればエビデンスを確立するに至った理論で判断し、医師が試す価値があるかどうかを決定し患者に提案します。

目に見えるものは信じやすい

人は目に見えるものは信じやすいという性質があります。逆に目に見えないものは信じにくいということも言えます。データや統計などから確率を判定し、可視化することでそれを科学的根拠と呼んでいます

科学的根拠やエビデンスという言葉をよく聞くようになったのは時代の流れです。

私が考えついたのはこういう流れです。

エビデンス大好き人間が増える

今から約20年前ごろから健康食品ブームが起こりました。特にサプリメントに注目が集まりました。サプリメントと呼ばれるものは、加工食品に分類される食品です。しかし、その形状は錠剤やカプセルなど医薬品と外観が似ています。私たち消費者(購入者)が医薬品と間違わないようにするため、医薬品のような効果効能をうたってはいけない事は薬機法(旧薬事法)に定められています

明らかに食品と外観上からわかるものについては、消費者も間違うことはありませんので、効果効能をうたってもかまいません。しかし度が過ぎるものは他の法律に抵触するため注意が必要です。

そんな中サプリメントを作り販売する企業は、それに抵触しないようにすれすれの表現で広告だします。当初は科学的根拠のない商品が多く単に商品の説明をしたものや、お客様の声と称して効果効能を書くなどして、いかにその商品を使用すると問題が解決されるかという風に思わせる感じでした。しかし、後に科学的根拠によって、意味のないものであると判明し消費者は騙されていたことに気づきます。それからというのは企業側は科学的根拠を示して販売するというのが普通になりました。

例えば、一昔前にコラーゲンの加工食品が流行りました。コラーゲンが主成分の加工食品を販売するとします。パッケージや広告に「これでお肌がつるつるに」というのは効果効能に当てはまりますので書けません。そこでコラーゲンが○○の数倍入っています!という感じで広告をだします。○○の数倍というのを数値で出し、それがいかに新しい技術であるかというのをアピールします。そしてそれを試したお客様の声として、「肌質が良くなった」と答えた人80%などと数字を具体的にかきます。この時はあくまでお客様の声なので下にかっこ書きで、「お客様の声で効果効能を保証するものではありません」などと小さく書きます。合法の中でいかに如何に最大限宣伝するか、こういうのを見てるとほんとにすごいと思います。

そもそもコラーゲンを口から入れても、ほぼ無意味です。広告を見て想像できる効果は期待できません。しかし分からない人にとっては、こういう広告に使われる視覚的に訴える根拠やデータ、更に商品を手に取っているモデルなどに騙されてしまうわけです

こういう流れが科学的根拠大好き人間が増えた原因になっていると思われます。

今ではそれを利用して、大した根拠でもないものをすごいデータのように見せかけエビデンスを作り、商品を販売するような人達が出てきたように思います。証拠を出せば説得力が増します。あとは、それに賛同するサクラのような人をつければその商品は売れるという仕組みです。

時代の流れはこんな感じ

  • 科学的根拠もなしに売れた時代
  • 科学的根拠によって意味のない商品が多数発覚し、科学的根拠を示さないと売れない時代へ
  • 根拠を証明するのが難しい物であっても、科学的根拠を無理矢理つくってだまして売る時代へ

結局はいつの時代も過剰な広告で、勘違いさせ販売するのです。そして皮肉なことにプラセボでも効果が出てしまうのです。販売する会社はいい商品を扱っているというよりも、その気にさせているというのが正しい表現なのかもしれません。

目に見えないものを認める

日本でいう東洋医学は中医学の事を指します。

中医学は鍼灸や漢方気功などがありますが、鍼灸学というのは学問です。その歴史は数千年を遡ります。昔に確立されたものがほぼ変わることがないまま今も使われています。そして近年になり、ようやく様々な角度から治療法などの効果や根拠を目で見れるようになりました。経穴などは統計や経験からつくられているため、元々根拠がある話なのですが、それが正しかったという証明が今なされているということになります。

科学の方が後で、今になってやっぱり正しかったんだという風に納得しています。

感覚が大切な理由

根拠というものは後で出てくるものです。先に仮説がたち、それを実践して結果を見て繰り返す。それを後から証明するという流れです。

何でも証拠を求めるという習慣をつけると、感覚が鈍くなります。以前人間は言語をもったがためにテレパシーの能力は衰退したという話をしました。それと同じように、一方に偏ると他を失うのが人間の特性です。見えるものと見えないものとでは、圧倒的に見えないものの方が多い世の中でどちらを重視すればいいのかは明らかです。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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