今、現在この瞬間を大切にするという事は世間ではよく言われることです。今が大切な理由を考えてみました。
現在が語られるとき必ず未来や過去が同時に語られます。そして比較の対象とされます。ここでは特に比べてどちらが良い悪いという事は書いていません。なぜなら全て大切だからです。そのなかで、現在にのみ焦点をあて、一つの事についてみていきたいと思います。
今を大切にする理由は、今しかないからです。人や物は、自分と関係がなくなると、どうでもよくなってしまうからです。以前は大切にしていたものでも、関係が無くなれば、どうでも良くなってしまうものです。関わることが無くなれば、当然の話です。なので、関係している今が大切なのです。
目次
手が離れた瞬間からどうでもよくなる
人は自分のものではなくなった瞬間、どうでもよくなるものです。少し例を挙げていきます。
うんこを流した後
うんこの色やにおいを気にする人もいるかと思います。それは、殆どが健康のためでしょう。排泄したうんこの状態を確認します。しかし、精々うんこの事を気にするのはここまでです。流した後で、「今頃、自分のうんこどこら辺流れているだろう」とか、「ちゃんと下水処理されてるのかなー。」とか、気にする人はいません。
自分の手から離れてしまったらどうでもよくなるのです。
もし、万が一気にする人がいたとします。それを気にしたとして、探しに行くでしょうか?自分の出したうんこはどこかなーと言って探しに行くでしょうか。まず見つかることはありません。自分とは関係なくなってしまった瞬間から、どうでも良くなるのと同時に、そのものがどこに行ったかすら分からなくなるのです。
散髪したあとの髪
髪の毛を気にする人は多いです。ですので美容院や理髪店が存在するのです。特に女性は髪のつやや色など気にする人が多いと思います。男性も人と接することが多い人であれば、服装とともに気を遣うところです。
ところが、散髪し終わった髪を気遣う人はいません。髪を切ってもらった後で、「すみません。昨日まで大切にしてたんで、持って帰っていいですか?」という人はいないでしょう。
今まで大切にしていた髪も、切ってもらった瞬間からどうでもいいゴミと化します。切ってもらった残りの髪を気にする人はいても、地面に散乱している髪を気遣う人はいません。
むしろ、邪魔になるのです。帰ってきて、切った髪が服についていると「もう。こんなところに切った毛がついてるわ。」などと害虫のような扱いをし、昨日まで大切にしていたのが嘘のようです。
自分の手から離れるということはこういう事なのです。自分のものでなくなった瞬間どうでもよくなり、むしろ邪魔になります。
会社の同僚
一緒に働いていた同僚が、転勤や独立など様々な形で別れることがあるかと思います。その同僚が今どうしてるかという事は最初の頃であれば気になることもあるでしょう。しかし時間が経てばどうでもいい話です。それは自分が関係しなくなったからに他なりません。
もし、時間が経っているのに気になるのであれば、まだ自分のところから離れていないという事になります。何かしらの関係があったり、それとも自分が勝手に関係を持っておきたいと思っているのかもしれません。
いずれにしても、自分と関係が無くなれば、どうでもよくなるものです。
どうでも良くないもの
自分にとってそれほど重要だと思っていなかったことでも、失って初めてその重要さに気づきます。
例えば健康です。健康であるという事は当たり前ではありません。失って初めてその有難さに気づくものです。
自分の体がある以上、関係のある話ですので、どうでもいいという事にはなりません。やはり辛いことからは一刻も早く抜け出したいと思うものです。
何事もなく病気もしていない時であれば、健康のありがたさは分かりません。どれだけ地位・名誉・財産が有っても、その人の体が悪ければ、全てをなげうってでも健康が欲しいという人も世の中にはいるのです。
失う前に大切だと知るには
初めから健康に気を付けていれば、防げる病気は数多いです。健康を害することなく健康に気を遣うには、健康を損なった人から話を聞いたりして、それを当事者意識をもって自分に吸収しなければいけません。
そんなことは分かっている、とはねのけるのではなく、何回か聞いた話でも初めて聞くかのような好奇心が必要になります。そこには必ず新しい気付きがあります。
私もよくすることで、嘘になっていけない事なのかもしれませんが、初めての振りをするのです。「あ、知ってる」と思っても知らないふりをするのです。そしてその話を聞いてみると全く同じではないのです。同じ様なことであっても、全く同じではありません。それは人はそれぞれ違うからです。
伝言ゲームを想像すればわかりやすいです。同じ言葉を伝えるだけなのに、数人挟むだけで全く違うものになります。思っていたことと100%同じではないわけですから、結果的には知らなかったという事で間違いないことになります。
なぜなら冒頭で、今を大切にする理由が、「今しかない」と当たり前のことを書いているのにも関わらず、この記事を読んでいるからです。
自分が知っていると思っている事でも、聞いてみることは大切です。
今しかない
ビジネスで成功している人は、ここぞというチャンスで大きく勝負に出ることもあます。普通の凡人であれば、チャンスと思わないところにもチャンスを見出したりするものです。それは常にアンテナを張り巡らしているから出来ることです。常にアンテナを張り巡らしている人は過去でも未来でもなく、現在を見ています。
未来を見ていたとしても少し先の未来です。自分が生きていない、関係のない未来を考えても意味がないからです。未来は考えなくても現在が積み重なれば勝手にできるものです。
どうでも良くないものと、どうでも良いものの差は自分に関係があるか、無いかの差です。例えば健康に関しても、自分の体がなくなってしまえばどうでもいい話です。命を落としてまで健康でいたいというのは意味が分かりません。
ですので自分の関係がある間に何とかしておかなければいけないのです。関係が無くなってからでは手遅れなのです。
まとめ
自分と関係がなくなった瞬間、どうでも良いものとなります。
自分の中でどうでも良いと思えないものは、自分と関わりがあることです。
自分と関りがなくなってしまえば、大切でなくなるのと同時に、どこにいたかすら分からなくなります。
手遅れになる前に、出来ることをする。ですので現在(今)が大切なのです。