考え方

加点式の人生と減点式の人生。人と物は分けて考える

2020年4月21日

人はそれぞれ違います。姿かたちも違えば性格までありとあらゆるものが唯一無二です。普段生活する中での考え方というのは、住む国や周りにいる人々によっても随分と変わってくるものです。今回は「加点式と減点式」というテーマで考えてみました。

表題には「加点式の人生と減点式の人生」ということで人生としていますが、特に人生に限ったことではなく、物事のとらえ方ということで見ていきます。加点式と減点式は、評価する考え方の違いです。加点式とは良いところを足していくという考え方です。減点式というのはマックスを設定し(例えば100として)、悪いところを引いていく考え方です

日本で育った人は、ほとんどの人が減点式で物事を考えがちです。それは小学校教育から根付いていて体にしみこんでいるものです。この記事での結論は人を評価するとき加点式の人生の方が多くの幸せを感じることができるという内容です。

物を評価するときは減点式が優れているため、人と物を分けて考えることで、混同しなくなります。

少し詳しく見ていきます。

人の考え方

冒頭でも書いた通り、人それぞれ考え方が違います。しかし教育によってある程度考え方の基礎というものが固まっています。加点式や減点式などはその基礎に関わる部分の話です。

日本では小学生の頃から減点式で育てられます。テストなどが良くわかりやすいです。満点を100点として減点方式で点数がつけられます。100点を各問題に割り振って、正解した点数の合計が、点数になります。これも考え方によっては加点式という人もいますが、満点を100としている時点で減点式と言って間違いありません。

なぜなら加点式であれば上限は存在しないからです。

これらの考え方は普段の生活の中にも出てきます。

減点式の考え方

普段生活の中では減点式で溢れかえっています。小さいころから減点式の考えに触れているため、どうしても減点式の考え方になってしまいます。あるものを上限100として悪いところを減点していくという方法です。

減点式は、一括りにできる物に対しては優れた考え方です

例えば、パソコンは性能の良し悪しがあります。最新のパソコンであれば、いろいろな機能がついていて動作環境も良いです。良いものを知ってしまえば、それが自分の中の上限になります。そして当然性能の良いパソコンは値段もそれなりにします。しかし、自分が必要な機能さえ揃っていて、ある程度の動作環境があれば事が足り、値段も抑えることが出来ます。購入するときはそのバランスを考えて決めることになります。

購入するときには自分の必要な機能が備わっているものを基準として減点式で考える事になります。必要でない機能がついていて「性能が良い」と言われても自分には関係がないため加点されないからです

自分の欲しい性能があるけれど、値段が高ければ減点になり、値段がお手頃だけど少し性能が劣ってしまえばそれもまた減点になります。常に減点対象を探すことになりますが、それはむしろ必要なものを手に入れるためには都合が良いものとなります

物に対しての考え方は、時として人に対しても採用されます。まずは悪いところに目が行き、それを減点対象とします。人には得意不得意があり、ある人にとって優れている事でも、違う人にとって見たら劣っているということはあります。短所があれば長所もあります。一見短所に見えるようなものでも見方を変えれば長所になるようなこともあります。何が良くて何が良くないということは人によっても見方によっても変わってくるのに、物と同じ減点式で考えてしまうのです。

皆が同じようなロボットであれば、減点式は素晴らしく機能します。一定の品質にならないものはスクラップにして、作り直しです。ところが人間はそういうわけにはいきません。物とは違い評価する人によって大きな開きがあるのが特徴です。

ある人にとっては高い評価でも、違う人にとったら評価が低いということが多分にあります。人は機械とは違います。特に人はお互い影響しあっているため、片方が得になればもう片方が損になることもあります。むしろ減点されたものが間違いの可能性もあるわけです。

ですので、減点式で評価されたものは基本的にそこまで気にすることではありません。人への評価で減点式を採用すると無理が出てきます。

加点式の考え方

加点式は良いところを足していく考え方です。以前「短所は長所になり得る」という記事のほかに、「長所は短所になり得る」という記事も書きました。良いと思っていることでも実は良くないということがあることには注意が必要です。その記事のリンクは一番下に貼ります。

一括りに出来ないものに対して評価するには加点式が優れています。加点式の素晴らしいところは上限がないことです。

加点式は人の評価をするときには最適な方法です。むしろ物などは加点式の考え方はより良く改良するためには相応しくありません。しかし、人間の場合悪いところがあったとしても、それを簡単に変えることが出来ないということもあります。

大人になっても子供から言われ続けてきた欠点が残っている場合、この先も改善できることはありません。であれば、欠点を改善しようとするのではなく、考え方を変えたり、視点を変えることで加点されるものになりますそもそも元々備わっているものを否定する事自体その人自体を否定する事になり、全く生産的ではありません

考え方が与える影響

加点式と減点式ということで考えてきましたが、結局は精神的なことで、どのように考えるかということです。

一見マイナスに思える事でも、それが変えられない場合、プラスにもっていけるかどうかが、人生をより良く生きることに繋がります。良くないと思うのは考え方の問題であり、現実ではありません。現実に起こった出来事は変えることが出来ませんが、考え方や受け取り方を変えることで、幸せにも不幸にもなるものです。

同じ生きるのであれば、幸せを多く感じれる方が得です。

「こうでなければいけない」ということはありません。だから減点という概念が出てくるのです。それは物や機械など人間によって操られるものに対しては非常に有効な考え方です。しかし、人はコントロールされることを嫌い、お互いに影響しあう生き物です。当然物と同じ評価方法では本当に評価できるとは言えません。

まとめ

性質が違うものに対して同じ評価方法を採用すれば、本当の価値をはかることはできません。

一括りにできる物などは減点式による評価が優れています。

一括りにできないもの例えば人などは加点式による評価が優れています。

物は減点式、人は減点式と分けて考える事で混乱せずに済みます。

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  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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