健康

コレステロール値の基準は正しいのか?基準値が病人をつくる

2019年11月22日


日本という国では、なんでも基準に収めようとします。それは目安になる数字を定めることで管理しやすいというメリットがあります。しかし一方で人それぞれ外見や感じること思うことも違うように、体質も違います。全てを基準に当てはめようとするのは、無理があります。例外的な体質の人は、世の中にたくさん存在するからです。

しかし本来大多数の人が当てはまるとされる基準値が、違っていた場合どうでしょうか?こうなると「そもそも論」です。そこには様々な思惑がいきかい、「健康」へ向かうという本来の目的からかけ離れたものがあると思います。

コレステロールについての歴史

コレステロールや中性脂肪が高いものを高脂血症と呼んでいましたが、
HDLコレステロールは高い方が良いとされこれを善玉コレステロール
LDLコレステロールは血管内にこびりついで動脈硬化を促進させるとして、悪玉コレステロールと呼ぶようになり、高脂血症から2007年以降脂質異常症という名前に変わりました。

今までは総コレステロールが基準値より高ければ基準値以内に戻すよう指導が行われていましたが、HDLコレステロールが低いと逆に問題であることがわかってからは、HDLが低い「低HDLコレステロール血症」、悪玉とされていたLDLが多い「高LDLコレステロール血症」、中性脂肪が多い「高トリグリセリド血症」などと呼ばれていました。

また善玉・悪玉という分け方をしていたのは日本だけの様です。

当時から善玉、悪玉というのはそれぞれ役割が違うだけで、コレステロールは悪くないということは言われていましたが、現在様々な研究から、LDLコレステロールは逆に高い方が死亡率が低いというデータも数多く存在するようになりました。

例えば
ある調査では22,326人を7年追跡しました。総コレステロール値やLDLコレステロール値、中性脂肪の値が高い人の方が、そうでない人よりも脳卒中を発症しにくく発症しても予後が良いことがわかりました。このような結果が出てきて従来とは真逆の状況になってきました。

脂質異常症でいう基準値は

高LDLコレステロール血症 140㎎/dl以上
低HDLコレステロール血症 40㎎/dl未満
高トリグリセリド血症 150㎎/dl以上

日本の場合健康な人が少しコレステロールが上昇すればこの基準に引っかかることになります。

国際基準はLDLコレステロールが190㎎/dlです。

基準値を設定して病人をつくる

殆どの医師がこの基準値によって診断を下します。何かあった時に過失になる恐れがあるから、当然と言えば当然です。

その結果何が起こるかというと、本来病人でない人が病人になります。健康な人でも年齢とともに、血圧と同様血中コレステロールも上昇する傾向にあります。

特に女性は閉経後にエストロゲン分泌が極端に少なくなるため、コレステロール値が高くなる人が多いです。

卵巣から分泌されるエストロゲンは、動脈硬化の原因とされているLDLの受容体を増やし、コレステロール回収役のHDLの合成を促す働きがあります。また、骨からカルシウムが過剰に溶け出さないよう防ぐ働きもあります。閉経以降はそれらの働きが落ちるため、血中コレステロールが上がりがちになり、骨粗しょう症のリスクも上がります。

厚生労働省
平成29年国民健康・栄養調査報告
第37表の3 血清LDLコレステロール値(直接法)の分布-血清LDLコレステロール値の区分,年齢階級別,人数,割合- 男性・女性,20歳以上

こちらの票は薬物を使用していない人が対象です。以下は検査した人のそれぞれの割合です。

23.1% 140mg/dL~189mg/dL以上
25.4% 140mg/dL以上

日本の基準値でいけば25.4%もの人が基準値を外れています。23.1%は日本に住んでいれば基準値を外れているといわれる人達です。

若いころは「食生活生活習慣を気を付けましょう」と生活指導でおわります。よほどでない限り、薬物治療などはしないと思います。ですが高齢になると、薬などの治療に踏み切ることもあり得ます。なぜなら基準値ではなく、基準外だからです。

同じ表から50歳以上で計算すると

26.4% 140mg/dL~189mg/dL以上
29.2% 140mg/dL以上

日本の基準値だと26.4%もの人が基準外の値となります。
しかし国際基準の190以上で基準外だとすると約3%の人しか当てはまりません

このようにして病人が作られていくのです。

薬は本当に必要なのか?

スタチン類の薬はLDLコレステロールを下げる役割をしますが、心疾患予防には効果がありません。
LDLコレステロール値の高い群の方ががん死亡率、総死亡率がひくくなる、といったことが科学的に証明されている現在、コレステロール値を気にする必要がない状況なっています。

もちろんこれには賛否両論があります。肯定するデータも否定するデータも存在するからです。

薬は効果が得られない場合、服用するべきではありません。なぜなら少なからず副作用があるため、逆効果になるからです。薬を飲んで体を壊します。

最後に

実際にコレステロールの値を下げる必要がないとしても、利権が絡んでいるので様々な理由をつけて主張をするのは理解できないことはないです。しかしそれは何も知らない病人をだまし、医療は患者を治すために存在していないことを証明するもので、すべては金儲け主義ということになります。

ある程度は許されてもいいのかもしれませんが、やりすぎなものは是正されるべきです。一人一人が様々な情報を把握して、判断されることを切に望みます。

  • この記事を書いた人

宮野 功次

1986年1月8日生 健康・生活に関する役立つ知識や情報を発信していきます。 鍼灸師・柔道整復師 /コメントいただけたら喜びます。

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